飲食店の経営に役立つ基礎知識

飲食店の原価率一覧
業種別の目安と計算方法

飲食店の原価率は、料理や飲み物の内容、仕入れ方法、店舗の運営方針によって変わります。業種ごとの参考値を確認し、自店のメニューと収支を考えるときの出発点にしましょう。

飲食店の業種別 原価率の目安

以下は、日本政策金融公庫の2025年度「小企業の経営指標調査」に掲載された業種別の売上高総利益率(中央値)をもとに、100%から差し引いて原価率に換算した参考値です。

業種原価率の参考値見方・注意点
すし店約40.8%魚介類の仕入れや提供するネタ、廃棄量で差が出ます。
ハンバーガー店約39.3%調査対象は店内飲食型。テイクアウト中心の店舗とは条件が異なります。
その他の一般飲食店約38.3%複数の飲食業態が含まれる分類です。
日本料理店約37.7%コース内容や季節食材、仕入れの構成で変わります。
一般食堂約36.6%定食など幅広いメニューを提供する業態の参考値です。
韓国料理店約36.3%肉料理・野菜料理・酒類の構成によって異なります。
西洋料理店約34.2%洋食・フレンチ・イタリアンなどを含む業種分類です。
中華料理店約34.2%食材の共通化や仕込み、メニュー構成が影響します。
お好み焼き店約34.3%調査対象数が少ないため、参考値としてご覧ください。
酒場・ビヤホール(居酒屋など)約32.1%料理と飲料の売上構成によって店舗ごとの差があります。
カレー料理店約30.3%トッピングやサイドメニューの構成でも変わります。
そば・うどん店約29.7%自家製麺か仕入れ麺か、天ぷら等の提供内容で異なります。
喫茶店約27.8%飲料とフードの構成、軽食やスイーツの比率が影響します。
バー・キャバレー・ナイトクラブ約16.9%公庫の業種分類による数値です。店舗のサービス形態で大きく異なります。
スナック約15.4%調査対象数が少ないため、数値の振れに留意してください。

この表は各店舗に当てはまる標準値や目標値ではありません。調査上の中央値から計算した比較用の目安です。特に調査対象数が少ない業種は、数値だけで判断せず、自店の仕入れ・売上データを優先してください。

飲食店の原価率とは

原価率は、売上に対して食材や飲料などの売上原価がどのくらいを占めるかを示す割合です。原価率が高いほど、売上から仕入れに充てる金額が大きくなります。ただし、原価率だけで店舗の利益や経営状態を判断することはできません。人件費、家賃、水道光熱費、販売手数料なども合わせて確認します。

原価率(%)= 売上原価 ÷ 売上高 × 100例:売上高1,000円、食材原価350円の場合、原価率は35%

原価率を計算するときの基本

  1. 対象期間の売上高を集計します。
  2. 同じ期間の売上原価を確認します。在庫を管理している場合は、一般に「期首在庫+仕入高-期末在庫」で売上原価を計算します。
  3. 売上原価を売上高で割り、100を掛けます。

メニュー単位で見る場合は、材料ごとの使用量と仕入単価を確認し、1食分の材料費を販売価格で割って計算します。調味料、歩留まり、廃棄や仕込み時のロスも実態に合わせて扱いましょう。

原価率を見るときのポイント

業種平均より、自店のメニュー原価を確認する

同じ業種でも、価格帯や食材の品質、提供量、仕入れ先、店舗の立地によって適切な原価率は違います。人気商品だけでなく、注文数の少ないメニューや季節限定商品も定期的に見直すと、仕入れや価格設定の改善につながります。

原価率と人件費を一緒に考える

食材原価を抑えても、仕込みや提供に多くの人手がかかれば利益が残りにくい場合があります。原価率だけを一律に下げるのではなく、人件費や家賃なども含めて収支を確認しましょう。

仕入れ価格や販売価格を定期的に更新する

食材の価格や光熱費が変わったときは、レシピの分量、仕入れ先、販売価格、メニュー構成を見直します。日本政策金融公庫も、商品ごとの原価計算を行うことの重要性を案内しています。

出典・数値について


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最終更新日:2026年9月