HIPHOP用語集


HIPHOPの音楽やラップ、DJ、ダンス、グラフィティなどに関する用語をまとめました。言葉の意味やニュアンスは、時代・地域・アーティストによって異なる場合があります。

HIPHOPは音楽だけでなく、さまざまな表現が関わるカルチャーです。このページでは、初心者にも分かりやすいよう、よく見聞きする言葉を分野ごとに紹介します。


A

album(アルバム)

複数の楽曲をまとめた作品。収録曲や曲順を含め、アーティストの表現を構成する単位です。

ad-lib(アドリブ)

曲中に即興的に加える掛け声や短いフレーズ。メインのラップや歌にアクセントを加えます。

Autotune(オートチューン)

音程を補正するソフトウェアや、その効果を使ったボーカル表現を指す言葉です。

acapella(アカペラ)

伴奏のない声だけの音源や演奏を指します。ラップでは声のリズムや言葉を際立たせるために使われます。

anthem(アンセム)

人気曲や代表曲のこと。

a.k.a(エーケーエー)

別名。

B

beat(ビート)

曲のリズムや伴奏、またはラップのバックトラックを指します。ドラム、ベース、サンプルなどで構成されます。

beatbox(ビートボックス)

口や声を使ってドラムや楽器の音をまね、リズムを作るパフォーマンスです。

b-boy/b-girl(ビー・ボーイ/ビー・ガール)

ブレイキンを踊る人を指す呼び方です。地域や本人の好みによって呼称の受け止め方は異なります。

break(ブレイク)

曲の中でボーカルなどが薄くなり、リズムが際立つ部分を指します。DJが繰り返して踊る時間を作る手法につながりました。

breakbeat(ブレイクビーツ)

ブレイク部分を繰り返すなどして作るリズムや音楽のスタイルです。HIPHOPの初期のDJ文化と深く結び付いています。

battle(バトル)

ラップやダンスなどで、技術や表現を競い合う対戦形式です。ルールや勝敗の決め方はイベントごとに異なります。

boom bap(ブーンバップ)

キックとスネアが強く印象に残る、クラシックなHIPHOPビートを表す言葉です。音の特徴や時代感を指す場合があります。

bars(バーズ)

ラップの歌詞のまとまり(一節)のこと。

beef(ビーフ)

揉めごと。喧嘩。仲が悪いこと。

BPM(ビーピーエム)

Beats Per Minuteの略で、1分間の拍数を表すテンポの単位です。数値が大きいほど一般にテンポは速くなります。

C

cypher(サイファー)

複数のMCやダンサーが輪になり、順番に即興表現を披露する場や形式です。

chorus(コーラス)

楽曲の中で繰り返される印象的な部分。ラップの曲ではフックと近い意味で使われることがあります。

conscious rap(コンシャス・ラップ)

社会問題や政治、暮らしなどへの意識的なメッセージを重視するラップを指す言葉です。

crate digging(クレート・ディギング)

レコード店や中古盤などで音源を探し、サンプリングやDJプレイに使える曲を掘り出すことです。

collab(コラボ)

複数のアーティストが共同で楽曲制作やパフォーマンスを行うこと。コラボレーションの略です。

candy(キャンディー)

魅力的な女性のこと。女性に使われることが多い。

chill(チル)

ゆるい雰囲気でリラックスすること。

crew(クルー)

仲間。

D

DJ(ディージェイ)

音源を選び、つないだり、ミックスやスクラッチをしたりして音楽を演出する人です。

diss track(ディス・トラック)

特定の相手を批判・挑発する内容を中心にした楽曲です。表現の強さや背景は曲ごとに異なります。

double time(ダブルタイム)

同じテンポのビートに対し、通常より細かい音符で速く聞こえるラップをする技法です。

drum machine(ドラムマシン)

ドラムや打楽器の音をプログラムして演奏する電子楽器です。ビート制作に使われます。

dis(ディス)

他人をけなしたり批判すること。

dig(ディグ)

新たに音源やレコードを探すこと。

dope(ドープ)

奥が深い感じ。良い。

E

EP(イーピー)

シングルより曲数が多く、アルバムより短い作品を指すことが多い形式です。曲数や長さに統一基準があるわけではありません。

emcee(エムシー)

MCの別表記。HIPHOPではラップを披露する人、またはマイクで観客を盛り上げる人を指すことがあります。

east coast(イースト・コースト)

アメリカ東海岸のHIPHOPシーンや、その地域に結び付く音楽的傾向を指します。単一のスタイルを意味するものではありません。

F

808(エイト・オー・エイト)

Roland TR-808というリズムマシン、またはその特徴的なバスドラム音を指す呼び方です。現代のビートでも広く使われています。

freestyle battle(フリースタイル・バトル)

即興のラップで相手と競い合う対戦です。イベントによって即興性やルールの定義が異なります。

four elements(フォー・エレメンツ)

DJ、MC、ブレイキン、グラフィティをHIPHOPの主要な表現として整理する考え方です。ほかにも多様な表現や要素があります。

flow(フロウ)

歌い回しのこと、声の高さや強弱など、変化をつけて曲を印象付けるテクニックのこと。

freestyle(フリースタイル)

即興でラップをすること。

featuring(フィーチャリング)

ゲスト参加による共演。

G

graff writer(グラフ・ライター)

グラフィティを書く人を指す呼び方です。壁などへの無断描画は法令違反や器物損壊につながるため、許可された場所での制作が前提です。

golden age(ゴールデン・エイジ)

HIPHOPの発展期を指す表現です。どの年代を指すかは書き手や文脈によって異なります。

gangsta rap(ギャングスタ・ラップ)

ストリートの生活や暴力、社会環境などを題材とするラップの一系統です。アーティストごとに描き方や立場は異なります。

groove(グルーヴ)

リズムのノリや、演奏を聴いたときに感じる揺れ・推進力を表す言葉です。

ghetto(ゲットー)

貧民エリア、スラム街のこと。

graffiti(グラフィティ)

スプレーなど壁や建物などに描かれるアートのこと。

grind(グラインド)

粘り強くコツコツ努力すること。夢を追いかける努力のこと。

H

hip-hop(ヒップホップ)

音楽を中心に、MC、DJ、ダンス、グラフィティなど複数の表現が関わるカルチャーです。音楽ジャンルだけを指す場合もあります。

hype man(ハイプマン)

ライブでMCの横に立ち、掛け声や合いの手で観客を盛り上げる役割の人です。

hardcore rap(ハードコア・ラップ)

攻撃的・強烈な表現や重いビートなどを特徴とするラップを表す言葉です。使われ方は時代や地域によって幅があります。

homie(ホーミー)

仲間。

hook(フック)

曲で最も印象的な部分。曲のサビのこと。

I

independent(インディペンデント)

大手レコード会社に属さず、独立した体制で活動・制作・リリースすることを指します。活動形態はさまざまです。

instrumental(インストゥルメンタル)

歌やラップのない、楽器やビートを中心とした音源です。ラップ用の伴奏を指すこともあります。

音源(インスト)

ボーカルを除いた伴奏版を指して使われることがあります。制作現場ではinstrumentalとも呼ばれます。

ice(アイス)

ダイヤモンドのこと。輝き方が氷に似ていることに由来している。

in da house(イン ダ ハウス)

ここにいる。ライブ会場にいる。

illegal(イリーガル)

違法。非合法。

J

jazz rap(ジャズ・ラップ)

ジャズの演奏やサンプル、和声などを取り入れたラップのスタイルです。

ジャグリング(juggling)

DJが複数の同じレコードや音源を使い、特定のフレーズを組み替えてリズムを作る技法です。

junkie(ジャンキー)

麻薬中毒者など、何かの中毒のなってる人のこと。

K

kick(キック)

ドラムの低音の打音。ビートの土台となる音で、バスドラムとも呼ばれます。

Kool Herc(クール・ハーク)

1970年代のニューヨークで活動したDJ。レコードのブレイク部分を長く聴かせるプレイで、HIPHOPの初期史に重要な影響を与えました。

L

loop(ループ)

短い音やリズムを繰り返し再生すること、またはその繰り返し部分です。

live(ライブ)

観客の前で行う演奏やパフォーマンスです。DJ、MC、バンドなど編成は公演によって異なります。

lyricism(リリシズム)

歌詞の表現力や言葉選び、物語性などを評価するときに使われる言葉です。

label(レーベル)

レコード会社。

lyric(リリック)

歌詞。

M

mixtape(ミックステープ)

DJのミックス音源や、アーティストが発表する作品集を指す言葉です。現在はデジタル配信作品にも使われます。

mic check(マイクチェック)

マイクが正常に音を拾うか確認することです。ライブ前の音響確認や、掛け声の表現を指す場合もあります。

multisyllabic rhyme(マルチシラブル・ライム)

複数の音節を組み合わせて韻を踏む技法です。日本語ラップでは母音や語尾の響きを重ねる方法などがあります。

MC(エムシー)

Master of Ceremoniesの略。イベントを進行する司会者を指した言葉で、HIPHOPではマイクで場を盛り上げたり、ラップを披露したりする人を指します。

MPC(エムピーシー)

音を録音・編集してパッドなどから再生するサンプラー製品シリーズの名称として知られます。HIPHOPのビートメイクで使われてきました。

N

new school(ニュースクール)

新しい時代や潮流のHIPHOPを指す言葉です。どの時期・スタイルを指すかは文脈によって異なります。

north side/south side(ノースサイド/サウスサイド)

地域やシーンを北側・南側で表す呼称です。具体的な場所は都市や会話の文脈によって変わります。

O

old school(オールドスクール)

HIPHOPの初期の音楽やスタイルを指す言葉です。明確な年代の境界はなく、文脈によって意味が変わります。

one mic(ワン・マイク)

一人のMCがマイク一本でパフォーマンスする形式や、マイク一本を囲む場面を表すことがあります。

P

producer(プロデューサー)

楽曲制作をまとめ、ビートや録音、構成などに関わる人です。担当範囲は作品や契約によって異なります。

punch-in(パンチイン)

録音済みの一部だけを差し替える録音方法です。ラップのレコーディングで使われます。

sample(サンプル)

既存の音源や録音音声から取り出して使う音の断片です。

sampling(サンプリング)

既存の音源や音を取り込み、新たな楽曲の一部として加工・使用する制作手法です。権利処理が必要になる場合があります。

scratch(スクラッチ)

レコードなどを前後に動かし、針や音源の音をリズミカルに鳴らすDJ技法です。

sound system(サウンドシステム)

音響機材一式を指すほか、レゲエやダンスホール文化の移動式音響・DJ集団を指すこともあります。

punchline(パンチライン)

バトルや曲の中で特に強烈な一撃となるフレーズのこと。

Q

quantize(クオンタイズ)

演奏や打ち込みのタイミングを拍の格子に合わせて整える音楽制作機能です。意図的にずらしたノリを残す使い方もあります。

R

rap(ラップ)

リズムに合わせ、韻や言葉のリズムを用いて言葉を発する表現です。HIPHOPを代表する表現の一つです。

remix(リミックス)

既存曲の素材を使い、編曲や構成を変えて新しいバージョンを作ることです。

record(レコード)

音を記録した盤のこと。HIPHOPのDJはレコードを使ったミックスやスクラッチを発展させました。

record pool(レコード・プール)

DJ向けに音源を提供するサービスや仕組みを指します。利用条件はサービスによって異なります。

real(リアル)

嘘偽りないこと。

rhyme(ライム)

韻を踏むこと。耳に残るフレーズを生み出すテクニックのこと。

S

sample clearance(サンプル・クリアランス)

サンプリングした音源を商用リリースなどで使うために、必要な権利者の許諾を得る手続きです。

set(セット)

DJが選曲し、一定時間にわたって曲をつないで演奏する一連のプレイです。

street culture(ストリート・カルチャー)

都市の公共空間や地域の人々を背景に育まれた文化・表現を指す幅広い言葉です。単一の様式ではありません。

snare(スネア)

ドラムセットの打楽器、またはビート内の鋭い打音です。キックと並んでリズムの骨格になります。

sell out(セルアウト)

売れ線狙い。

swag(スワッグ)

自信に満ちたかっこいい態度のこと。

T

turntablism(ターンテーブリズム)

ターンテーブルやミキサーを楽器のように使い、技術や創造性を表現するDJ文化・技法です。

trap(トラップ)

南部アメリカのラップにルーツを持つ音楽スタイルの一つです。808系の低音や細かいハイハットなどが特徴として挙げられますが、幅広い派生があります。

track(トラック)

楽曲や録音の一曲、またはボーカルを除いた伴奏を指すことがあります。文脈で意味が変わります。

tempo(テンポ)

曲の速さを表す言葉です。BPMで数値化されることがあります。

top rock(トップロック)

ブレイキンで、立った状態で行うステップや動きのパートです。

U

underground(アンダーグラウンド)

大衆向け商業市場とは異なる独立した活動やシーンを表す言葉です。必ずしも知名度や音楽性だけで区分できません。

uptempo(アップテンポ)

テンポが速めの曲や演奏を表す言葉です。感じ方は拍の取り方やジャンルによっても変わります。

upeer(アッパー)

盛り上がる。気分が上がる曲。

V

verse(ヴァース)

楽曲の中で歌詞や展開が進む部分です。フックやコーラスと対比して使われます。

vinyl(ヴァイナル)

レコード盤の素材に由来する呼び方で、アナログレコードを指します。

vocal(ボーカル)

曲の歌声やラップの音声部分です。録音では伴奏と別のトラックに収録することがあります。

vibes(バイブス)

雰囲気や熱量など感じるもの。

W

wordplay(ワードプレイ)

言葉の二重の意味、音の響き、言い換えなどを使った表現です。

west coast(ウェスト・コースト)

アメリカ西海岸のHIPHOPシーンや、その地域に結び付く音楽的傾向を指します。多様なスタイルが含まれます。

write(ライト)

グラフィティを書くことを指す言い方です。許可のない場所への描画は避け、合法な制作環境を使います。

wack(ワック)

カッコ悪い。いけてない。

weed(ウィード)

大麻を指す俗語の一つです。国や地域によって法律上の扱いが異なり、日本では規制対象となるため、軽い表現として扱わないよう注意が必要です。

X

XLR(エックスエルアール)

マイクや音響機器で使われることが多い、ロック式の音声コネクター規格です。ライブや録音の機材用語として登場します。

Y

yo(ヨー)

呼びかけや掛け声として使われる表現です。曲や会話で注意を引いたり、リズムを加えたりします。

Z


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最終更新日:2026年9月